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家庭医

風邪などに対する解熱剤(熱冷まし)の使用について

風邪(かぜ)などの発熱に対して、解熱剤を処方するか、解熱剤の積極的な使用を勧めるかについては、それぞれの先生の考え方があります。本記事では文献を参考に私の考えを書きますが、実際の対応は、かかりつけの先生のご意見を尊重していただくことをおすすめいたします。

体温が高いと脳にダメージがあるのではないかという疑問をときどき耳にします。熱はウイルスや細菌と戦うため、体に起こる反応です。このため、体温が40℃以上になっても、脳にダメージがあることはありません(1)。ただし、熱の原因が脳炎や髄膜炎といった脳に関する病気や熱中症であるときは、脳に後遺症が起こることがあります。このため、熱そのものを心配することはありませんが、かかりつけ医の診察を受け、重篤な病気が疑われるかを確認してもらうことは大事です。

熱がでたときに病院にすぐ受診したほうがよいでしょうか。多くの場合、かかりつけ医の診察日まで待つことができます。一方、生後90日以内の赤ちゃん、基礎疾患のある方、高齢者の発熱や、熱以外にぐったりしているなどあれば、救急外来の受診が考慮されます。救急医療を受診するか迷う方には、救急電話相談窓口があります。栃木県の方はこちらのホームページを参照ください。

解熱剤としては、カロナール®(アセトアミノフェン)が使われることが多いです。シロップ、粉、錠剤、座薬とざまざまな剤形があるため、使いやすいです。解熱剤を使用することで8割の方で1-2℃体温が下がります。使用後30-60分で効き始めますが、4-6時間すると効果がきれます(1)。発熱したら必ず解熱剤を使用しなければいけないわけではないですが、熱が不快で眠れなかったり、熱のせいで食事や水分がとりづらかったりするときには、解熱剤を使用するとよいでしょう。
以前は解熱剤を使うことで熱性けいれんが起こりやすくなるといった考えがありましたが、現在では解熱剤の使用と熱性けいれんに関連がないとされています(2)。

カロナール®(アセトアミノフェン)の代わりに、ロキソニン®(ロキソプロフェン)を解熱剤として使用する方にお会いすることがあります。成人の方であればロキソニン®の使用でも問題ないことのほうが多いですが、15歳未満の方、15~19歳でもインフルエンザや水痘(みずぼうそう)にかかったときや妊婦の方などでは使用してはいけません。
妊婦の方は妊娠後期(妊娠28週以降が目安)において、カロナール®(アセトアミノフェン)の使用も利益と害のバランスについて検討が必要です。絶対に使っていけないわけではありませんが(3)、かかりつけの内科医や産婦人科医とご相談ください。

1. Mark AW. Fever in infants and children: Pathophysiology and management. In: UpToDate, Post TW (Ed), UpToDate, Waltham, MA. (Accessed on Jan 15, 2023.)
2. 日本小児神経学会.熱性けいれん診療ガイドライン2015.東京:診断と治療社;2015.62-64.
3. 渡邉央美. 妊娠中の解熱剤使用. ドクターサロン. 2013; 57(5): 360-363.

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